図1−1の運用場面でのこのエコーは、図1−8の波形になり、検波後はfのビデオ信号になってレーダーのPPI(Plan position indicator)指示器のブラウン管上に物標の映像が表示される事になる。この映像は、ブラウン管の中心から半径方向に掃引(スイープ)しながらレーダーアンテナの回転と共に時計方向に僅かに回転している電子ビームが、蛍光膜のほぼ同じ部分を数十回叩く事により描き出されるもので、蛍光膜の積分効果により明るさが物理的に増幅された表示になるが、詳細は第8項で解説する。なお、航空機用レーダーでは、テレビのように掃引して航路の前方の映像だけを表示するX−Y指示器を使用する装置も多い。